今日は、いつも通り朝食を食べた後、コーディネーターの小島ブンゴード孝子さんの還暦の誕生日を歌で祝いました。孝子さんには、記念すべき誕生日を私たちのツアーに割いて頂き、感謝の気持ちでいっぱいです!
そして、9時10分から徒歩で高齢者ケアセンター「スカンセリュー(Skanselyet)」に行きました。ここは、高齢者の集合住宅のようなもので、中には居間のような共有スペースや男性専用のビリヤードが出来る部屋などもあります。
基本的には各部屋は個人個人の家ということで、日本にある施設のようなものとはかなり違うそうです。中には、介護や看護の資格を持った人がいて、担任制もあるそうですが、一つ一つの部屋はその利用者の部屋なので、病院のように寝巻きのまま共有スペースを歩き回るといったことはないそうです。部屋が個人の部屋ということは共有スペースは社会と同じだと考えるからです。また、親戚に合鍵を渡すなども許されるそうで、門限などはありません。認知症のユニットなどもありますが、柵で隔離するといったことはしていないそうです。今日の話の中で驚いたのは、病院で死なすことほど人間の尊厳を無視したものはないという考えです。急性肺炎などで死にそうになった利用者は病院から引き取り、このセンターの自分の部屋で最後の時を迎えさせるといったことをするそうで、延命治療などは行わないそうです。生き様と死に様といいますが、デンマーク人の生き様にまた触れたような気がしました。
正直、高齢者支援は専門外なので、他の参加者の質問などが大変参考になりました。知識、経験が豊富で、やる気のある、とても優秀な方たちで、参加者のみなさんから学ぶことがとても多いです。僕もみんなを見習い、今まで以上に頑張りたいと思います!!(ありきたり過ぎる・・・。)
その後は、また別の高齢者ケアセンター「バウネパーケン(Bauneparken)」に行き、昼食を食べました。孝子さんのだんなさんが持ってきてくれたサンドイッチですが、二個半食べてもまだちょっと食べられそうな感じでした。とてもおいしかったです。
昼食後は、介護実技の演習を受けました。今まで特に介護などの経験がないので、知らないことだらけでした。改めて、いかに日本の介護が大変か、そして、それはちょっとの工夫で解決できるものだと感じました。実際には、その工夫をする時間がない、予算がないということなのでしょうが、介護士の負担を考えるとぜひとも解決してもらいたい問題です。デンマークの介護は体に負担のかからない介護を徹底しているので、ちょっとの工夫と一手間だけでいろいろなことが出来ることに驚きました!僕は乗りませんでしたが、天井から吊るしたリフトもありました。
宿舎に帰った後も、テレビルームで孝子さんによる8名だけの特別特訓をして、立ち上がり方から車椅子のズレの直し方まで90分ほど学びました。どうも、僕は腰がリラックスできないようで、終わった後、腰痛がしました。もちろん、腰の負担のかからない動きしかしていないので軽いものですが、これが日本式の介護だったらと思うと僕には出来そうにありませんでした。今まで介護というものに触れる機会がなかったため難しかったですが、これからも出来る限り介護にも触れていきたいです。
そして、夕食は孝子さんとだんなさんを含めて、全員で食べました。そこで、僕たちからのサプライズプレゼントです!花束と昨日みんなで頑張って作った色紙(僕の担当は色紙のカットでしたw)を渡しました!喜んでもらえてよかったです!本日で、研修自体は終わりです。そして、孝子さんとも明日の朝のお見送りでお別れとなってしまいます。
始まったときは、デンマークね~・・・って感じでしたが、今はデンマークとは何か、少しは語れるものをもてたのかなと思っています。そして、これで終わりではなく、デンマークで学んだものを日本に持ち帰り、どうするのかが本当の研修の意味ですから、これからがまた新たな始まりだと思います。せっかく、慶應義塾大学から150周年奨学金を頂いての研修です。頂いた奨学金以上のものを大学と日本に還元できるように、頑張りたいと思います。
明日は、朝から空港に近いコペンハーゲンのホテルに移動します!そして、つかの間に休日を楽しみ、明後日のお昼ころには日本に向かいます!明日は楽しもう!!
あと、ヒレロドは夜は星がとてもきれいでした。Stanford大学に短期留学した時も、みんなでヨセミテで星を見ましたが、日本では星を見ないなと改めて思いました。写真は、ホテルの夜の写真です。