私がシュアールのフェイスブックページを作る際に大変参考にさせて頂いた本です(まだ十分に書かれていた内容を実践できておりませんが…)。今から一年ちょっと前に書かれた本なので、移り変わりの激しいネット業界では少し古くなってしまった情報もありますが、考え方そのものは今でも十分に通ずるものがあり、参考になりました。
前半はフェイスブック自体を紹介する内容になっています。まだフェイスブックを使った事のない人には操作方法から用途まで参考になる情報がたくさん載っています。既にフェイスブックを利用している人にとっても「アメリカの離婚申し立ての5件に1件はFacebookが絡んでいる」など面白い情報が入っているので、一読の価値はあると思います。『フェイスブックを「出会い系」として切り捨てる向きもありますが、フェイスブックは「オンラインで新しい出会いを見つけるため」ではなく、「出会った人とオンラインでも繋がるため」のもの』はフェイスブックにまだ抵抗感がある人に対して、大変にわかりやすくフェイスブックを表した言葉だと思いました。
後半はFacebookをビジネスに利用するために何を考えなければならないのかについて書かれています。なんとなくフェイスブックが流行っているからと利用するケースもあると思いますが、「企業が伝えたい事と消費者が話したい事は違う」わけです。フェイスブックページを使うと、バズる(色々な人に共有される)というメリットがあると思いますが、情報を出しただけではバズりません。第三者が共有したくなるように少し情報発信に工夫が必要です。本書では、どのような工夫をしてフェイスブックページをビジネスとして利用し、消費者とのコミュニケーションを取るのか、また、NPOなどのソーシャルエンタープライズが支援者を集うのかについて、様々な企業の事例や自らの経験、わかりやすい例えを加えて書かれています(「企業の炎上」の説明はなるほど!と思いました。)。
200ページほどの本ですのでフェイスブックの入門書として大変お勧めします。著者のイケダハヤトさんはプロボノとしてソーシャルアントレプレナーの支援をたくさん行っている方ですので、何か困った事があったら御相談する事もできると思います。.