毎年、全国の高校生を対象に開かれている「全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」、通称、高校生手話スピーチコンテストにて、今年、シュアールが技術協力をさせて頂きました。3月11日の東日本大震災を受けて、高校生手話スピーチコンテストでも被災地と何か関わりのある事が出来ないかと主催者である朝日新聞厚生文化事業団と単独協賛企業であるNECが考え、当日に被災地の聴覚障がい者の方にインタビューを行う企画が生まれたそうです。そこで、弊社にお話を頂き、被災地と東京の会場である朝日ホールをインターネットを用いたテレビ電話で繋ぎ、被災地の聴覚障がい者にインタビューを行う技術協力を行わせて頂く事になりました。
決勝には、全国から予選を勝ち抜いた高校生10名が進みました。私は舞台裏で準備をしていたので、全員のスピーチは見られませんでしたが、とても熱い手話スピーチを行っていました。少ししか見ることが出来ずに、本当に残念でした…。優勝は、富山国際大学付属高校3年の山崎芽佑里さんで、自らの性格が手話と出会ったことで変わり、対人恐怖症を克服できた、という内容でした。
当日は、秋篠宮妃紀子様も会場にお見えになられ、手話を交えて挨拶をされました。また、「誰でも手話リンガ ル」でお馴染みのユニバーサルデザインコンサルタント、松森果林さんが記念講演をされました。
シュアールが関わった被災地へのインタビューに関しては、岩手県盛岡にある東日本大震災聴覚障がい者支援岩手本部の本部長高橋幸子氏に、全日本ろうあ連盟理事長の石野富志三郎氏がインタビューを行いました。イベント公式報告ページにもあるように、大スクリーンに岩手県本部が映し出され、二人がスムーズに手話で会話をされている様子が会場の方にも見て頂けました。技術面でのトラブルもなく、無事に終えられました。本当に良かったです。
今後も、ITを駆使した聴覚障がい者向けサービスの提供を行いながら、被災地へも私たちにできることを継続して行っていきたいと思います。
<イベント情報>
■概要
名称:第28回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト
開催日:2011年8月20日
会場:東京・有楽町朝日ホール
■運営団体
主催:全日本ろうあ連盟、朝日新聞厚生文化事業団、朝日新聞社
後援:厚生労働省、文部科学省、日本手話通訳士協会、全国聾学校長会、テレビ朝日福祉文化事業団
協力:東京都聴覚障害者連盟
協賛:NEC
技術協力:シュアールグループ
■結果
1位=山崎芽佑里(富山国際大学付属高校3年)
2位=坂本雪乃(高知県立安芸高校3年)
3位=図司裕亮(滋賀県立八幡高校3年)
奨励賞=城戸翔太(東京都立大泉桜高校2年)、吉良健太郎(大分県・楊志館高校3年)
決勝出場者=品木莉乃(北海道石狩翔陽高校3年)、川内明梨(岩手県・盛岡女子高校3年)、福岡栞菜(神奈川県立横浜南陵高校3年)、高田 歩(大分東明高校1年)、満名美友(沖縄県立陽明高校3年