月別アーカイブ: 2009年9月

2009/09/18 デンマーク5日目(高齢者ケアセンターと介護実技演習)

今日は、いつも通り朝食を食べた後、コーディネーターの小島ブンゴード孝子さんの還暦の誕生日を歌で祝いました。孝子さんには、記念すべき誕生日を私たちのツアーに割いて頂き、感謝の気持ちでいっぱいです!

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そして、9時10分から徒歩で高齢者ケアセンター「スカンセリュー(Skanselyet)」に行きました。ここは、高齢者の集合住宅のようなもので、中には居間のような共有スペースや男性専用のビリヤードが出来る部屋などもあります。

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基本的には各部屋は個人個人の家ということで、日本にある施設のようなものとはかなり違うそうです。中には、介護や看護の資格を持った人がいて、担任制もあるそうですが、一つ一つの部屋はその利用者の部屋なので、病院のように寝巻きのまま共有スペースを歩き回るといったことはないそうです。部屋が個人の部屋ということは共有スペースは社会と同じだと考えるからです。また、親戚に合鍵を渡すなども許されるそうで、門限などはありません。認知症のユニットなどもありますが、柵で隔離するといったことはしていないそうです。今日の話の中で驚いたのは、病院で死なすことほど人間の尊厳を無視したものはないという考えです。急性肺炎などで死にそうになった利用者は病院から引き取り、このセンターの自分の部屋で最後の時を迎えさせるといったことをするそうで、延命治療などは行わないそうです。生き様と死に様といいますが、デンマーク人の生き様にまた触れたような気がしました。

正直、高齢者支援は専門外なので、他の参加者の質問などが大変参考になりました。知識、経験が豊富で、やる気のある、とても優秀な方たちで、参加者のみなさんから学ぶことがとても多いです。僕もみんなを見習い、今まで以上に頑張りたいと思います!!(ありきたり過ぎる・・・。)

その後は、また別の高齢者ケアセンター「バウネパーケン(Bauneparken)」に行き、昼食を食べました。孝子さんのだんなさんが持ってきてくれたサンドイッチですが、二個半食べてもまだちょっと食べられそうな感じでした。とてもおいしかったです。

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昼食後は、介護実技の演習を受けました。今まで特に介護などの経験がないので、知らないことだらけでした。改めて、いかに日本の介護が大変か、そして、それはちょっとの工夫で解決できるものだと感じました。実際には、その工夫をする時間がない、予算がないということなのでしょうが、介護士の負担を考えるとぜひとも解決してもらいたい問題です。デンマークの介護は体に負担のかからない介護を徹底しているので、ちょっとの工夫と一手間だけでいろいろなことが出来ることに驚きました!僕は乗りませんでしたが、天井から吊るしたリフトもありました。

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宿舎に帰った後も、テレビルームで孝子さんによる8名だけの特別特訓をして、立ち上がり方から車椅子のズレの直し方まで90分ほど学びました。どうも、僕は腰がリラックスできないようで、終わった後、腰痛がしました。もちろん、腰の負担のかからない動きしかしていないので軽いものですが、これが日本式の介護だったらと思うと僕には出来そうにありませんでした。今まで介護というものに触れる機会がなかったため難しかったですが、これからも出来る限り介護にも触れていきたいです。

そして、夕食は孝子さんとだんなさんを含めて、全員で食べました。そこで、僕たちからのサプライズプレゼントです!花束と昨日みんなで頑張って作った色紙(僕の担当は色紙のカットでしたw)を渡しました!喜んでもらえてよかったです!本日で、研修自体は終わりです。そして、孝子さんとも明日の朝のお見送りでお別れとなってしまいます。

始まったときは、デンマークね~・・・って感じでしたが、今はデンマークとは何か、少しは語れるものをもてたのかなと思っています。そして、これで終わりではなく、デンマークで学んだものを日本に持ち帰り、どうするのかが本当の研修の意味ですから、これからがまた新たな始まりだと思います。せっかく、慶應義塾大学から150周年奨学金を頂いての研修です。頂いた奨学金以上のものを大学と日本に還元できるように、頑張りたいと思います。

明日は、朝から空港に近いコペンハーゲンのホテルに移動します!そして、つかの間に休日を楽しみ、明後日のお昼ころには日本に向かいます!明日は楽しもう!!

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あと、ヒレロドは夜は星がとてもきれいでした。Stanford大学に短期留学した時も、みんなでヨセミテで星を見ましたが、日本では星を見ないなと改めて思いました。写真は、ホテルの夜の写真です。

2009/09/17 デンマーク4日目(成人障害者通所施設+高齢者アクティビティーセンター+フレデリクスボー城)

今日の朝はいつもよりも40分早い集合でした。けど、4時から5時には起きる生活をしていたので、それほど早さは感じませんでした。

まず、バスで成人障害者通所施設(Center for Job og Oplevelse Højvangen)へ行きました。そして、この成人障害者通所施設が一緒に成人障害者特別プロジェクトを行っている公立義務教育学校に視察に行きました。

20090917CenterforJobogOplevelseHøjvangen-1
この学校は障害児も受け入れているそうです。この特別プロジェクトとは、通所施設にいる障害者の方(とくに精神障害の方)が学校のカフェテリアで販売するサンドイッチを作ったり、職員室でコーヒーを入れたりといった作業をすることで、社会進出を目指すといったものです。

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ここの学生さんもとても陽気で、暖かい雰囲気の学校でした。

20090917CenterforJobogOplevelseHøjvangen-2
その後、通所施設のほうに戻り、施設の見学をしました。ここでは織物や工務などをしていて、洋服やバッグなどを女性を中心に、ウサギ小屋やベンチなどを男性を中心に作っていました。運営費の一部は税金だそうですが、残りは自分たちで売り上げる必要があるそうです。売っているものが魅力的な商品が多く、とても驚きました。僕も社員に少しお土産も買いました。障害者の職員で構成する労働組合もあるそうで、給料も月8万円程度と障害者年金とあわせると十分に収入だそうです。

20090917CenterforJobogOplevelseHøjvangen-4
また、声帯に障害があって、指文字でコミュニケーションをとる青年に会いました。彼の指文字を読み取ろうとしましたが、ASL(アメリカ手話)は苦手な上に内容がデンマーク語なのでさっぱりわかりませんでした。。。基本のアルファベットはASLと同じなのでわかりやすかったですが、まだまだ修行が足りません。がんばります!

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その後、ヒレロド市内で一時間の自由行動となり、昼食を各自で取りました。僕は、ショッピングモールでパンを買ったり、屋台でサンドイッチみたいなものを買ったりしました。

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昼食後は、歩いて高齢者アクティビティーセンター「グロンネゲーデセンター(Groennegadecentret)」に視察に行きました。ここは、デンマークの高齢者アクティビティーセンター中でも最高の建物を使っていて、活動も指折りだそうです。

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中には、ビデオの編集機器やビリヤードなどもありました。市から市の宣伝用の映像作成を頼まれることもあったそうです。

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しかし、ここも予算削減などがあり、一部のお金を自分たちで稼ぐ必要が出てきたため、メンバー制にしたり、パフレットの有料化、部屋の貸し出し費やイベントなどで運営費を得ているそうです。利用者は1300人いるそうで、総会を開いて理事を選出して、その人たちのスキルに合った役職を担当し運営しているそうです。みなさん、第二の人生を楽しんでいるそうです。とても生き生きとしていました!

その後、フレデリクスボー城(Frederiksborg)という歴史博物館に見学に行きました。アンデルセンの話など、孝子さんにガイドしてもらい、最後は市バスで宿舎に帰りました。
この日は参加者の嶋田さんの誕生日だったので、みんなで祝いました!明日は、孝子さんの誕生日です!どうもこのツアーは誕生日ラッシュみたいですね。笑

20090917Frederiksborg
あと、スーパーでメントスのガムを見つけました。日本にはあまりありませんよね!買ってしまいました。お土産です。

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さらに、驚くことにホテルの500mlペットボトルのコーラは50krでした!つまり約1000円!!さすがに手が出ません・・・。帰国したら飲もう!w

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2009/09/16 デンマーク3日目(障害者特殊教育施設+統合デイケア施設)

まず朝は、ホテルから徒歩5分の障害者(青少年)特殊教育施設「イーダーメン(Egedammen)」に行ってきました。

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この団体全体としては
・障害を持つ青少年の教育
・ADHDを扱う教育、大人の短期中期の教育
・アクティビティー
の三つの部門から成り立っているそうですが、最後のアクティビティーは今月合併したばかりだそうです。

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今日見学した場所では、年間400~500人の生徒が学習をしていて、スタッフは約90人だそうです。初等教育を修了した障害を持つ青年がここへ進学し中等教育として三年間の学習する部門と社会で生活を送る上で学習面で困ることがある30歳以下の人を対象に一週間から長いものだと一年間のプロジェクトを行う部門があるそうです。障害者には見えない人から、重度の障害を持つ子供までがここで学習しており、それぞれのレベル、必要に応じた学習を行っていました。同じ教室内であっても一人一人が自分のしたい学習をするスタイルでだいぶ日本とは違った印象を受けました。

見学後は、宿舎に戻り、昼食を食べました。その後、徒歩で統合デイケア施設(保育所+幼稚園)「ファーベラーデン(Farveladen)」に行って来ました。

20090916Fareladen
ここは0歳児から6歳児までがいる保育園のような場所で、朝6時45分から17時まで開いているそうです。日本人の視点からすると17時に閉まってしまうのは短いように思いますが、こっちの国では、正社員が37時間労働で、残業もない国なので両親のどちらかは17時には子供を迎えに行けるケースがほとんどだそうです。また、市内には19時まで開いている統合デイケア施設もあるので、17時に迎えにいけない家族の場合はそちらに預けるそうです。とても広い施設に50人くらいの園児で、常勤スタッフは12名、そのうち6名が有資格だそうです。デンマークの幼児教育方針として、怪我をする危険があるからさせないではなく、させられることはさせるというものがあるらしく、木登りなどもさせるそうです。しかし、親からの苦情はとても少ないそうです。

ファーベラーデンに行く途中に大きな草刈機を見ました。刈ったばかりの草の匂いと青空の空気でとても気持ちよかったです。

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その後は、再度宿舎に帰り、小島ブンゴード孝子さんの講演を二時間ほど聞きました。デンマークの福祉の歴史などについて学びました。改めて、気が引き締まる思いでした。その後は、夕食を食べて、スーパーに行き、自由時間になりました。

明日は、障害児を受け入れている公立義務教育学校内の成人障害者特別プロジェクトと成人障害者通所施設(Center for Job og Oplevelse Højvangen)とヒレロド市高齢者アクティビティーセンター「グロンネゲーデセンター(Groennegadecentret)」に視察に行った後、フレデリクスボー城(Frederiksborg)という歴史博物館に見学に行く予定です!

2009/09/15 デンマーク2日目(エルシノア市行政+世界遺産クロンボー城)

朝早くに起きたのでパソコンをして、その後、朝食を食べに行きました。朝食はバイキング形式。にんじんが皮をむいた状態そのままで出ていたりしましたが、それには手を出さずに無難にヨーグルトとフレークをたくさん食べました。

20090915Helsingoer
朝食後に、エルシノア市(Helsingoer)の青少年(0歳から18歳)の福祉に関わる部署の情報担当官をされているMs. Marianne Perssonの話を聞きました。デンマークでは、青少年に対してどのようなサポートをしているのか、そのサポート体制から法制度までいろいろとレクチャーしてもらいました。とても勉強になりました。たとえば、デンマークでは、待機児童という問題はありません。親から預けたいという申し出があってから一ヶ月以内に市内で預ける場所を見つけないといけないという法律があり、それを市はきちんと守っているからだそうです。また、市議会と行政、一般市民の距離が近く、ヒヤリングなどもきちんと行っているそうです。

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エルシノア市行政の話を聞いた後は、高齢者アクティビティーセンター「ハムレット(Hamlet)」で食事を取りました。

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ここは、高齢者の方が商品を作って、それをボランティアで売っているKioskがありました。どれもとても上手に作られていました!

20090915Kronborg-1その後は、そのハムレットに住む、ご夫婦の部屋を見学させてもらった後、世界遺産のクロンボー城(Kronborg Castle)を見学しました。ここはシェイクスピアのハムレットの舞台になった城です。地下道も見学しましたが、過去の牢屋などを見て、ぞくっとする思いでした。
ホテルに帰宅前に、みんなでスーパーにより、ホテルに帰ってからは、今回のツアーのコーディネーターでもある小島ブンゴード孝子さんによるデンマーク社会福祉概論のレクチャーを受けました。孝子さんは天皇皇后両陛下とデンマーク王室の通訳を経験されたこともある方で、現在も日本でたくさん講演をされている方です。デンマークに移り住んでもう35年以上で、デンマークの福祉についての著書もたくさんあります。その孝子さんに二時間講演をしていただきました。デンマークがどれだけ税金が高いかなど、知っておかないといけない知識をたくさんいただきました。たくさん詰め込みすぎてパンク状態でした!w けど、とても参考になる話でした。
その後は夕食を食べて、消灯しました。結構長い一日でした。デンマーク3日目は、障害者(青少年)の特殊教育施設「イーダーメン(Egedammen)」と統合デイケア施設(保育所+幼稚園)「ファーベラーデン(Farveladen)」の二箇所を視察する予定です。

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2009/09/14 デンマーク1日目 (デンマーク到着+羊)

今日は長い一日でした。日本を午前11時40分に出て、デンマーク着が午後3時半頃(日本時間で午後10時半)で、その後、ヒレロドにあるホテルへ直行!
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ホテル着後、45分間自由時間。
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ついてみると、このホテルが最高にすばらしいロケーションで、なんと羊がたくさんいました!ホテルの前が広場になっているので、サッカーやバレーボールなども出来るようになっていました!
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その自由時間の間にインターネットの仕方などをフロントにきいてもらいました!そして、明日からレクチャーなどをしてもらう小島ブンゴード考子さんからサンドイッチの差し入れがあり、それをいただいた後は、ちょっと参加者で集まり、流れ解散。今は、メール対応したり、しています。そろそろ風呂に入って寝ようかな!時差ぼけが。。。