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一緒に遠隔手話通訳を支える通訳者を求めています!

現在、株式会社シュアールでは2014年度夏期求人募集を実施しております。

遠隔手話通訳は、電話を利用できない聴覚障がい者の代わりにテレビ電話を利用して手話での問い合わせを受けたり、デパートや公共施設で手話通訳者の常駐が難しい場所にiPadなどの端末を通して手話通訳を行うサービスです。海外では既に社会インフラとして定着しており、アメリカでは新人通訳者の多くが遠隔手話通訳事業者に就職しているそうです。しかし、日本では十分に広まっているとは言えないのが現状です。

しかし、2012年6月にJR東日本さんへの対面型遠隔手話通訳導入が始まり、2013年9月から日本財団さんが電話リレーのモデル事業を始め、2013年11月には全日本ろうあ連盟が「ろう者、難聴者にリレーサービスや最新の技術動向に触れてもらい、来る未来のイメージを構築出来るように」と情報アクセシビリティーフォーラムを実施しました。日本でも遠隔手話通訳は着実に広がりつつあります。
当然、事業拡大に合わせてサービスの根幹を担う手話通訳者の確保は欠かせません。遠隔手話通訳はこれまでの実際に現場に出向いて行う手話通訳に比べて、少ない情報で通訳を行う必要があり、幅広いテーマに即座に対応する必要もあります。これまでの一般的な手話通訳とは異なるスキルが必要となり、研修、実習を行う必要があります。
遠隔手話通訳は、聴覚障がい者の新しいインフラとして確実に広がっていくサービスです。一刻も早く多くの通訳者に遠隔手話通訳を経験して頂き、サービス拡大に協力をして頂きたいと思います。

2014年度夏期募集第一期は締め切られ、第二期の募集が今月末に締め切られます。第三期の募集は九月末締切の予定ですが、第二期で予定採用者数が埋まれば第三期は募集を行いませんので興味のある方は早めの応募を宜しくお願い致します。
以下のリンクに条件などの詳細が載っています。是非、一人でも多くの方の応募をお待ちしております!一緒に聴覚障がい者のために遠隔手話通訳サービスを拡大していきましょう!!
http://shur.jp/recruit.html

日経産業新聞、logmi、キミハツなど最近のメディア掲載

本日(2014年6月23日)の日経産業新聞に弊社の記事が掲載されています。早稲田大学と慶應義塾大学の起業支援について書かれた記事で、慶應発ベンチャーの事例として私のインタビュー記事が載っています。

また、「元気ハツラツ!」でおなじみのオロナミンCが運営しているウェブサイト「キミハツ」の「ハツラツワークスタイル」というコーナーにもインタビュー記事が掲載されました。多様な働き方をするハツラツした人の事例として取り上げて頂きました。
目の前のことに集中し「課題を解決する」ワークスタイル

そして、2013年に登壇したTEDxFukuokaのスピーチがlogmiに記載されていました。私的にはだいぶ前の話だったので、今になって取り上げられるのは不思議な感じですが、多くの方に読んで頂けているようで嬉しく思います。
Skypeが可能にした聴覚障がい者支援とは? 世界に4500万の手話利用者に”日常”を届ける注目ビジネス

ちなみに先に弁解をしておくと、最近の私のスピーチでは手話利用者は7,000万人と言っています。これは私が盛るようになったのではなく、きちんと世界ろうあ連盟がウェブサイトで公表している数字です(WFD)。
では、TEDxFukuokaの時に言っていた4,500万人には何かというと、諸説ありながらも「A journey into the deaf-world (DawnSignPress, 1996)」に記載されていた「アメリカには200万人の手話利用者がいる」というデータから人口比で世界の手話利用者を試算したものです(諸説は、Galludet大学発行のレポート(PDF)に載っています)。手話利用者は途上国の方が先進国よりも多いので、世界ろうあ連盟の数字の方が正確だと思い、世界ろうあ連盟の発表を知ってからは7,000万人と言うようになりました。

以上、最近のメディア掲載の話でした。

6月末締切!2014年度「電話リレー無料体験モニター」募集中!

電話リレーは聴覚障がい者がテレビ電話を使って手話通訳者に電話を代行してもらうサービスです。日本では2013年9月から日本財団が行っており、シュアールも共にサービスを提供してきています。
シュアール内の電話リレー紹介ページ

2014年4月より第2期の無料モニター募集が行われていましたが、多くの方に登録を頂きまして目標数まで残りわずかとなりましたので、日本財団より今月末の6月30日(月)で無料モニターの募集を締め切るとの連絡がありました!(登録後は2015年3月末まで利用できます)

電話は音による情報伝達ツールなので聴覚障がい者が利用する事は困難でしたが、テレビ電話の誕生により映像を使って手話で情報を伝える事が出来るようになりました。そこで、「テレビ電話で手話を伝える」と「電話で音を伝える」をうまく組み合わせた電話リレーという方法が新たな聴覚障がい者向けサービスとして生まれました。電話リレーは日本ではあまり馴染みのないものだと思いますが、世界的には多くの国で導入が進んでいます。
電話リレーは聴覚障がい者の生活を劇的に変えるツールです。


例えば、、、
バスが遅れてバイトに遅刻しそう、なんて時に聴覚障がい者の方は電話が出来ないのでバイト先に連絡を入れることが出来ませんでした。しかし、電話リレーを使えば自分の持っているiPhoneやスマートフォンのテレビ電話機能を使って手話で電話をかける事が出来ます!
聴覚障がい者の方がテレビ電話でシュアールのコールセンターに連絡をして、手話通訳者が変わりにバイト先に電話をかけます。これなら、バイトの遅刻の連絡も完璧に出来ます!

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他にも、レストランや病院の予約、不在票や再配達の連絡、出前の連絡まで何にでも利用できます!(緊急電話など一部、利用できない番号もあります)今回のモニター募集は、このサービスを一年間、無料で利用する事が出来ます!

以下の動画では、手話と字幕でも本サービスの紹介をしています。ご覧下さい!皆様の申し込みをお待ちしています!


一人でも多くの聴覚障がい者・ろう者に使って頂きたいので拡散して頂けると嬉しいです!宜しくお願いします!!

4/19(土)アショカ・フェロー・スピーカーシリーズの御案内

4月19日(土)に開催されるアショカ・フェロー・スピーカーシリーズの御紹介です。

世界でも最も大きな社会起業家の組織の一つ、アショカのフェローは世界に約3,000人います。アショカジャパンでは、その中でも特に大きな成果を上げているトップクラスのアショカ・フェローを世界各国から呼んできて講演会を開催しています。毎年、数回にわたり全国各地を回っているのですが、今回で7回目を迎えました。

今回のゲストはドイツのフェロー、ダイアログ・イン・ザ・ダーク(Dialogue in the Dark)の創業者、アンドレアス・ハイネッケ(Andreas Heinecke)です。
彼の活動は有名なので御存じの方も多いとは思いますが、真っ暗な空間を作り、その中で対話を通して偏見や異文化を受け入れあう経験を体験する企画を運営しています。暗闇の中では視覚障がい者のガイドに従って、プログラムが進行します。視覚障がい者にとっては見えない世界が普通なのですが、視力のある人から見ると視界0での活動は困難を極めます。視覚障がい者の世界を体験できる興味深い経験になるでしょう。しかし、それだけではなく彼らの高いポテンシャルに気付かされると思います。このプログラムに参加した多くの人が「障がい者だと思っていた人たちが本当に優秀で驚いた」という事を言っています。
私も普段はわかりやすく「聴覚障がい者支援」という言葉を使うこともありますが、個人的には私の活動が「支援」だとは思っていません。シュアールは彼らの高いポテンシャルを発揮するためのツールを提供している企業であると思っています。そういった点で、彼とは近い考えを持っていると思うので今から楽しみにしています。
実は、今回のファシリテーターを私が務めることになりました。彼がゲストに決まってすぐにイベントに参加してほしいとはアショカジャパン側に言われていたのですが、まさかファシリテーターだとは思わなかったのでチラシを見てビックリしました!普段、講演者として呼ばれる事は多いですが、ファシリテーターは初めての経験です。色々と力不足もあるかと思いますが、頑張りたいと思います。

日本には私を含めて3名のフェロー(シニアフェロー含む)がいますが、他の国から見たら大変少ないのが現状です。アショカ・ジャパンとしては、講演会を通して、アショカの考えを多く方に理解して頂き、今まで以上に日本からもフェローが生まれる環境を作っていければと思っています。
イベントは無料ですので、是非、ご参加ください!お申し込みはこちらから!4月20日には大阪でも開催されます!ファシリテーターは、私ではなくアショカ・ジャパン代表の渡邊奈々さんが行います(私は行きません)。
*手話通訳は付きませんが、講演概要の提供や文字による情報保障は付くそうです。詳細はアショカ・ジャパンに御問い合わせ下さい。

<以下、アショカジャパンより引用>
【東京】
日時:2014年4月19日(土)16:00-18:30(開場15:30)
場所:政策研究大学院大学想海樓ホール 東京都港区六本木7-22-1
アクセス:http://www.grips.ac.jp/jp/about/access/
都営大江戸線「六本木駅」7出口から徒歩5分、東京メトロ日比谷線「六本木駅」4A出口から徒歩10分、
東京メトロ千代田線「乃木坂駅」5出口から徒歩6分。
参加費:無料
同時通訳:あり
定員:300人
第二部ファシリテーター:大木洵人(シュアール代表・アショカジャパン・フェロー)

【大阪】
日時:2014年4月20日(日)14:30-16:30(開場14:00)
場所:関西学院大学梅田キャンパス1004教室
大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー 10階
アクセス:http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/index.html
阪急「梅田駅」茶屋町口改札口から徒歩5分、JR「大阪駅」御堂筋出口から徒歩10分、
地下鉄御堂筋線「梅田駅」から徒歩7分、「中津駅」から徒歩4分。
参加費:無料
同時通訳:あり
定員:90人
協賛:一般社団法人ここむす
後援:大阪・神戸米国総領事館
第二部ファシリテーター・渡邊奈々(アショカジャパン代表理事・著者)

『国・行政のあり方に関する懇談会』にてゲスト出演しました!

先日、内閣官房行政改革推進本部が行っている『国・行政のあり方に関する懇談会』にてお話をさせて頂きました。私がゲストで呼ばれたのは第7回目でしたが、毎回、稲田朋美行政改革担当大臣が参加される上、リアルタイムでネット配信される、国の会議としては珍しい懇談会です(最近、こういった形式も少しずつ増えてきました。情報がクリアに多くの人に届くのは良い事ですね!)。会場入りするまでどういった懇談会なのか想像できませんでしたが、当日は世界経済フォーラム・グローバルシェイパー仲間のREADYFOR?代表:米良はるかさんも出席していたので、心強かったです。

今回は「社会課題をどのように解決するべきか」をテーマに議論が行われました。議題として「社会起業家など民による社会課題の解決はどのように広がっていくのか?」が挙げられており、実際に既に事業を行っている社会起業家の事例としてシュアールの事業紹介と製品のデモをしてほしいという事でした。
行政系のイベントという事もあり、私がシュアールを起業するきっかけとなった「聴覚障がい者は電話を利用できないために110、119が出来ない」という話を中心にさせて頂きました(これに関して、現在、日本財団さんと一緒に電話リレーサービスの無料モニター募集をしています。まだ、緊急電話には使えませんが前進はしています!)。懇談会の参加者だけでなく、視聴者の方にも遠隔手話通訳、電話リレーの必要性を伝えられたのは良かったと思います。しかし、機材の不調でデモで音が出なかった時は焦りました…。苦笑。

以下から動画で私が話している部分が見られます。慣れない場だったので上手く話せておりませんが、伝えたい事は話せていると思いますので御覧頂ければ幸いです。

会全体の動画はこちらから御覧頂けます。また、概要として報告書もUPされていました。

そして、第8回が本日、4月11日(金)18:00~20:30にて開催され、前回と同様にオンラインで配信されるそうです。今回のテーマは「国や行政がやるべきことは何か」だそうです。これも面白い話になりそうですね。私は参加しませんが、後で録画を見ようかと思っています。